薄毛、AGAの原因

薄毛はゆっくり進行します。AGAは特にそうです。なので、いつ薄毛が始まったか分かりません。髪の密度が半分に減っても外見的にはそれほど薄く見えないというデータもあります。

ちなみに、半分の密度と言っても髪の数が半分になるとは限りません。例えば、同じ髪の毛の数でも髪の直径が7掛けに細くなれば面積は約半分になるので密度も半分という事になります。

実際に本人が気づくのは密度は3-4割になったころなので、そのころには相当に薄毛の症状が進行しているという事になります。

こうした薄毛の進行に大きな影響を与えている要因は、ヘアサイクルの乱れです。人間の毛髪は1日に0.3㎜ほど伸びます。しかし、すべての毛が伸びるわけではなく、実は9割は伸びる髪の毛、1割はいつ抜けてもおかしくない髪の毛です。

この成長している髪の毛の割合が普通9割なのが、何らかの原因により、8割、7割、と減っていってしまうと薄毛になります。

もう少し詳しく説明すると、髪の毛は1本ごとに寿命があって、成長する期間、抜ける期間があります。

この成長する期間は通常2-6年間あり、この間に髪の毛は長く、固く、太く育ちます。しかし、異常が起きると、長く、固く、太く育つ前の短い産毛のような柔らかい髪の状態で成長が止まり、それ以上成長せずに抜けてしまう事が起こります。これが男性型脱毛症、AGAです。

こうしたヘアサイクルの乱れを引き起こす原因はいくつかあります。

最も大きな原因は男性ホルモンの働きです。男性ホルモンの1種テストステロンは、毛根にある酵素、5α還元酵素により、DHTという成分に変換されます。

このDHTは別名、”悪玉男性ホルモン”と呼ばれ、毛乳頭にある男性ホルモンレセプターと合体すると髪の成長を抑え、ヘアサイクルを乱すと考えられています。

このAGAの原因物質DHTを生み出す酵素5α還元酵素の量が多ければそれだけ、DHTがたくさん産生されてしまいますが、この酵素の量は遺伝によって決まっていると考えられています。

また、DHTと結びつく男性ホルモンレセプターの量も、同様に遺伝によって決まるとされています。

こうした男性ホルモン、遺伝以外にも、頭皮の血流の低下や、睡眠不足やたばこ、ストレスといった生活習慣も薄毛の進行に影響を与えると考えられています。

 

薄毛の種類

薄毛には様々な種類があり、多くの人は、「私の薄毛はAGAではないのではないか?」と思っているでしょう。そこで、どのような種類があり、それぞれの特長はどのようなものなのか説明します。

AGA

そり込が深くなったり、生え際が後退したり、頭のてっぺんのつむじの辺りが薄くなったりしたらAGAの可能性があります。AGAは一旦発症してしまったら元に戻ることはありませんので、治療せずに放置しているとどんどん症状が悪化してしまいます。

速い人では成人を20歳前後で発症します。次のような症状で自覚することが多いようです。

  • 髪が細くなり、コシもなくなり、中学生、高校生の頃のようなボリューム感がなくなる。そのためセットが決まらず髪形を変えざるを得なくなる。
  • 分け目の部分が以前より幅広になって地肌が見えるようになる。
  • 洗髪した後、お風呂場の排水溝に大量の抜け毛が見られる(と言っても50-100本くらいの抜け毛は正常の範囲内)。
  • まくらに大量の抜け毛がある。
  • 頭頂部を上から見られたときに、地肌が見えていると指摘される。

 

円形脱毛症

原因がまだはっきり解明されていませんが、自己免疫疾患の一つとする説が有力です。また、3割くらいは、精神的なストレスにより発症するとも言われています。種類は、5種類あります。

単発型

効果の大きさで、丸く円形に脱毛する。

 

多発型

単発型の脱毛症状が、頭皮のいくつかの箇所に発生する。

 

全頭型

頭部全体に脱毛が広がってしまうタイプ。

 

汎発型

からだ全体の毛が抜けるタイプ

 

多発融合型

多発型の発展形で、局所的な脱毛症状がいくつかの場所で繰り返し発生し、東部全体が薄くなるびまん性型と、後頭部から側頭部の生え際に広がる蛇行性がある。

 

円形脱毛症の多くは、単発型か多発型で20歳未満での発生が多いと言われています。通常半年から1年で正常に回復するとされています。

 

炎症性脱毛症

頭皮が炎症を起こして脱毛症を発症する。良く起こるのは接触性皮膚炎と脂漏性皮膚炎に続いて起こる脱毛症です。接触性皮膚炎とは、パーマ液のような酸性の強い液で頭皮が荒れたり、シャンプーやコンディショナーをしっかり洗い流さないために残った成分により炎症が起こったりします。脂漏性皮膚炎は、真菌という細菌の繁殖により起こる炎症で、多量のふけが出たりしたら要注意です。

 

外傷性脱毛症

帽子やヘルメットによる頭皮の圧迫や、カツラによる頭皮の継続的な牽引により、毛髪が抜けてしまう症状を指します。

その他、抗がん剤の副作用など薬剤性の脱毛症や、ストレス性の脱毛症など多岐にわたります。